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日々の活動をお届けする

東京柔専ブログ

2019/10/25

海外でトレーナーとして活躍する卒業生

加藤 稚子(わかこ)先生

オーストラリアで、日本のサッカーリーグJ2にあたるプレミアリーグに所属するパスコエ ベール」のヘッドトレーナーとして活躍している加藤稚子(かとうわかこ)先生が、一時帰国のタイミングで来校してくださいました。パーソナルトレーナーとしても活躍されている加藤先生に、卒業後からヘッドトレーナーのポジションを得るまでのお話などお聞きしました。

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Q1.本校卒業後、オーストラリアに渡るまでを教えてください

卒業後は整形外科や接骨院で5年近く勤務しました。オーストラリアに渡ったのは26歳の時です。日本にいる時から、海外でトレーナーをやりたいと思っていました。イギリスやカナダなども候補に検討をしましたが、ビザの取りやすさや気候、スポーツが盛んなことなどでオーストラリアを選択しました。最初はワーキング・ホリデー制度を利用して行きました。

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Q2.「パスコエ ベール」のヘッドトレーナーになった経緯を教えてください

オーストラリアに行って間もなく、チームが運営スタッフの募集をしているのを見つけました。まだまだ英会話も不十分でしたが、面接に行ってみようと・・・・・・。面接当日、「日本では柔道整復師という国家資格を取得していて、本当にやりたいのはトレーナー」だと伝えたところ、たまたまチームのトレーナーが高齢なことと、メディカル的な役割が十分に果たせていなかったこともあり、トレーナーとしての採用が決まったんです。とてもラッキーでした。それから現在まで4年勤めています。

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Q3.具体的なチームでの役割を教えてください。

ヘッドトレーナーとして、シニアメンバーと育成選手合わせて約40名の選手を任されています。試合でケガをした選手や、ケガから回復した選手、不調が続く選手をチェックして、その日の練習メニューを決めたり、ストレッチや筋膜リリースをします。もちろん、選手の状態はチームドクターやコーチ、監督に伝えます。選手を起用するかどうかの判断につながるので正しい評価が求められます。

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Q4.オーストラリアで取得した資格などあれば教えてください。

柔道整復師はあくまで日本の国家資格です。オーストラリアでチームトレーナーやパーソナルトレーナーとして活動するために、解剖学や生理学、トレーニングの技術や知識を証明するする必要があります。そのため、専門学校に通って、履修を証明するサーティフィケート(CERT)3を、さらに、レベルアップにあたるCERT 4を2年かけて取得しました。もちろん全ての授業が英語なので、専門用語を英語で理解するのが大変でしたが、チームが経済的なバックアップをしてくれたこともあり頑張りました。

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CERT 4を取得すると、「フィットネスオーストラリア」という団体の会員登録が認められます。この団体は、ICREPs(The International Confederation of Registers for Exercise Professionals)というトレーニングのプロフェッショナル組織を結ぶ国際機関に加盟しているので、オーストラリア以外の加盟国でトレーナーをする場合でも、それぞれの国の規定に応じた資格が適応されて活動できるメリットがあります。

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Q5.サッカーの経験は?

ありません。高校ではバレーボールをしていました。ゲームの戦略を考えたり技術を教えるのはコーチや監督の役目。トレーナーとして求められることで貢献できれば、競技経験がなくても問題ないと思います。

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Q6.やりがいを教えてください。

ケガをした選手から求められたり、監督が選手起用の判断に迷ったときに意見を求められたり。自分が求められる環境にいられることにやりがいを感じます。もちろん、チームの勝利に貢献できるのもやりがいです。

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Q7.トレーナーを目指す新入生や在校生に、柔道整復師の資格や現在の学びがどのように役立つのか、アドバイスをお願いします。

今振り返ってみると、国家資格である柔道整復師を先に取得しておいて良かったと思います。トレーナーの道に進むなら国家資格は大きなメリット!その後で、トレーナーの勉強や他に興味がある分野を学べばいいと思います。まだ将来について明確なトレーナー像がイメージできていなくても、先に3年間集中して国家資格を取得する、という選択肢はお勧めできます。

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お話を聞いていて、加藤先生が何にでも積極的に挑戦していった結果が現在につながっていると強く感じました。言葉の壁を超えて、自分のこと、資格のこと、本当にやりたいことをチームに伝え、柔道整復師の知識と技術、経験でチームの期待に応えています。先生は在学中も、海外研修や救護ボランティアなどに積極的に参加していました。『実際の現場を経験することで多くを吸収した』、とおっしゃっていたのも印象に残ります。

ありがとうございました。