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2021/9/27
授業紹介第10回「KPA~手技・物理療法コース~」村越先生
今回のブログは、前回紹介した2つの講座(KPA)の詳しい内容についてお伝えします。
どちらも6月~10月の5か月間で週に1回50分の授業が行われていて、スキルアップを目指したい学生のための講座です。コロナウイルスの影響で現在はオンライン授業を行っています。
今回取材したのは、柔道整復師としての予備知識を増やし、理解を深める「手技・物理療法※1コース」、内容は「手技の総まとめ」。現在は70名ほどの学生がこの講座で手技について学んでいます。
※1物理療法:電気や超音波などの物理的なエネルギーを使って、痛みを軽減したり、取り除いたりする治療法。
① 授業の内容
手技・物理療法コースでは、前半は「手技」、後半は「筋膜リリース」の内容です。6月からこの講座が始まりましたが、今回の「手技」の分野だと、基本的な手の使い方から始まり、下肢(足の部分)・上肢(腕や手)・体幹などの身体の部位ごとに授業を区切っています。仰向けやうつ伏せなどの色々な姿勢で、どの部分に手技を行うかを細かく分けて行っています。
② そもそも...「手技(しゅぎ)」ってなんですか?
手で押したり、もんだりしながら痛みをとったり、筋肉をほぐしたりする治療法です。患者さんがケガをしたら、柔道整復師は、整復※2⇒固定※3⇒後療法という順に治療を行います。後療法の中には、①物理療法②手技療法③運動療法という3種類の施術があり、これらの治療を組み合わせることで患者さんのケガの完治を目指します。後療法の中の①と②がこの「手技・物理療法コース」で扱う内容で、③の運動療法はもう一つの「運動療法コース」の内容になります。
※2整復:骨折や脱臼した箇所を元の位置に戻すこと。
※3固定:包帯やテーピングで固定すること。
③ 講座の目的
手技療法や物理療法などの後療法については、学校の授業では基礎の部分しか習いません。手技だったら、手の使い方などの基礎となる部分だけですね。一般的には、卒業後、接骨院に就職してから色々な手技を学ぶことが多いと思いますよ。ですから、知識を先取りして、スキルアップという目的でこの講座を行っています。
手技にはたくさんの種類があり、学べば学ぶほど自分の治療技術が幅広くなるので、それが患者さんを施術するときの自分の武器にもなります。例えば、ある筋肉が痛むときに、別の筋肉を刺激すると痛みが取れることもあるんです。自分の技術で人の痛みが取れたら嬉しいですよね。学生たちには、こういった手技を学ぶことで、将来自分のやるべきことに対して「この仕事は楽しい!」と思ってほしいですね。解剖学や生理学など、柔道整復師の学習内容の中にはとても難しく、大変な教科もありますが、手技をするときにも骨や筋肉の知識は必要となります。その知識があれば手技を自分のものにできるので、手技って面白いという気持ちをきっかけに難しい教科も乗り越えてもらいたいと思います。そして、「柔道整復師」という職業の面白さを改めて知ってもらいたいです。
④ 「柔道整復師」という職業を検討している皆さんへメッセージ
柔道整復師というのは、ケガを治すのは当たり前で、さらに身体の不調も治すことができ、それによって患者さんに信頼される職業です。身体の不調を治すためには手技が大きく関わります。物理療法など機械を使う治療は、経験を問わず多くの人が同じようにできますが、手技はその先生の知識や技術によって変わる治療法です。この筋肉の痛みを取るにはどうしたらいいかを考えるとき、手技をしっかり勉強し、自分の知識がたくさんあれば、その痛みに対するアプローチも多くなるので、患者さんを治すことにつながります。だから、手技をたくさん知っていることが、自分自身の強みになります。色々な手技を勉強したり、試したりして自分の技術を磨くことが患者さんを治すことにつながるので、とてもやりがいがあり、面白い仕事ですよ!
「手技」の魅力について教えてくれた村越先生は、自分が施術を受けるのも勉強になると教えてくれました。色々な先生の施術を受けることで新たな発見もできるので、日々勉強しているそうです。
次回はもう一つの「運動療法コース」について紹介します。スポーツトレーナーになりたいという方におすすめの講座です。次回もぜひご覧ください!