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2024/5/6
卒業生紹介Vol.8-海外で活躍する卒業生-
前回に引き続き今回も海外で活躍する卒業生をご紹介します。
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樋口 雅功先生
社会人経験後、渡米した先の治療家のもとで鍼灸治療や手技療法を学び、その後東京柔道整復専門学校へ。
現在は米国の整形外科にて Senior Orthopedic Technologist のリーダーとして勤務しながら、サミュエル•メリット大学の足専門医学の校外講師としても活動している。
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Q.柔道整復師を目指したきっかけは何ですか?
高校卒業後、社会人を約5年経験した後渡米し、滞在先のホストファミリーで治療家でもあった方から、まず鍼灸治療や手技療法をご教授頂きました。お手伝いをしていくうちに、昔お世話になった「ほねつぎの先生」の記憶が甦る事になります。
そして、アメリカ滞在期間も5年目に差し掛かろうとした時に一念発起、帰国して「ほねつぎの資格」を取る決心をしました。
入学する為の受験勉強も並行しながら、接骨院にて修行をし、東京柔道整復専門学校に入学することが出来ました。
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Q.学生時代に印象に残っていることは何ですか?
「今後、自分自身の人生を医療従事者としてやっていく覚悟があるのかどうか?」を見極める事を学びました。
当時の先生から「患者さんの身体を診させて頂くと言う事は、自分自身にその知識、ほねつぎとしての技術、覚悟がないとダメなんだぞ!」と毎授業ごとにご教授頂きました。
学生時代の思い出は、とにかく大変だった思い出しかありません。
当時は夜間部しかありませんでしたので、昼間は接骨院や病院で修行し、夜授業を受けて週2で柔道部の練習に参加、帰宅したら復習やテストの為の勉強...と、とにかく大変だった記憶です。
授業外では、学内の柔道大会で3年時に団体戦に出場して準優勝した思い出があります。
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Q.柔道整復師は日本の国家資格ですが、海外で働くにあたって取得した資格や新たに勉強した事はありますか?
保有している資格はOrthopedic Technologist と言います。
在住する米国における医療資格の中から柔整師に近い職業を探し、その組織/協会に連絡して、東京柔専から作って頂いた英文と日本語のオリジナルの卒業証明書や成績表、国家資格の証明書などのコピー全てを郵送しました。「Over Qualified =Ortho Tech 以上の知識と技術の資格を有する」との事で、すぐに証明書が送付され、それを元に現職に従事している次第です。
仕事内容は多岐に渡りますが、主に骨折の整復固定のサポートと足専門医の外来、オンコール(※緊急時に対応できるよう待機する勤務形態)では病棟に出向いて、同じくオンコールの医師やPA、レジデント達と業務を共にし、サポートします。
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*PA•••(直訳:医師助手)4年制大学卒業後に2〜3年の専門学科を受講し、国試合格後に医師の監視下の元、処方を含む医療行為が出来る医療従事者。
類似した職種にNurse Practitioner (ナースプラクティショナー)が存在する
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Q.資格取得後から現在の仕事内容を教えてください。
国家試験合格後の2001年に再渡米、どうにか米国の整形外科で「ほねつぎ」として勤務出来ないか?とあらゆる手を尽くし、2002年の当時住んでいたミズーリ州セントルイス市の個人経営(数名の医者達がグループを作り運営する)の整形外科クリニックに入ることが出来ました。
そこで数年間勤務した後、同時期にカリフォルニア州にてご活躍されていた、浅沼剛成 先生(卒業生紹介Vol.8)のご尽力とアドバイスにより、カリフォルニア州に移り住み、2004年からUCSFにて短期間ながら勤務しました。
UC退職後は、すぐに現在の勤務先であるカイザー病院にて、Senior Orthopedic Technologist のリーダーとして勤続19年目に差し掛かろうとしています。
また、2010年からサミュエル•メリット大学の足専門医学(Samuel Meritt University Podiatric Medicine )の校外講師としてギプス固定法を年5回、ワークショップ形式で教えています。
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Q.将来、柔道整復師として活躍したい高校生に対して、今のうちからやっておいた方が良いことなどアドバイスはありますか?
私も未だ修行中の身ですので、アドバイス等出来る立場には有りませんが、経験上お伝えする事があるとすれば、高校生のみなさんには、まず「自分自身を大切にケア/世話をする事」から始め「家族を思いやる気持ちを持つ事」、次に「ご近所さん」とそれ以外の「他人」を思いやる気持ちを持つ「訓練や鍛錬をする事」でしょうか...。
医療従事者になるには、業務上ある意味「他人本位」にならなければならず、自分自身の事だけで精一杯のまま、たった3年間の修行だけでいきなり「プロ」として責任を持って仕事を始めるのは大変な事です。
知識や技術を含め患者さんの為に準備、用意する物事が多数あります。そして、それを生涯続けていかなければならないのです。
私自身も、田舎の高校を卒業後にすぐに就職したので、右も左も分からないまま社会人として振る舞わなければならず、一般教養はおろか、世間一般を知らずに恥ずかしい思いを沢山してきました。
ですので、先ずは自宅で自分自身の世話から始め、家族のお世話などを少しずつ出来るようになる事を目標にするのはいかがでしょうか。
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樋口先生、インタビューのご協力ありがとうございました!
今後の更なるご活躍を応援しています!
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